2006年05月08日

どうで終いは…

 以前nan_thum.gif南郷力丸の連ねせりふの「どうで終いは木の空と…」の「木の空」とは、「磔(はりつけ)の刑」のことを指すと脚注に書きました。

 「(稲瀬川)勢揃い」の場面で追手に取り囲まれて、ここで捕まったら彼は「磔の刑」になると、自分でも覚悟していたのでしょう。

 ところで「お芝居」のファンタジーな部分を台無しにしてしまうかもしれませんが、「磔の刑」とは実際にどれくらいの量刑だったのでしょう?

 古い資料で申し訳ないのですが、新人物往来社の『歴史読本 昭和五十五年九月号特集 大江戸怪盗伝』の「図説 大江戸捕物百科」によると、「磔刑は主殺し・親殺し・師匠殺し、および主人に傷を負わせたなどという極悪者に科せられる刑罰で、その処刑申し渡しから御仕置場に至るまでの手続き・経過は火罪と同様である。」(高柳金芳著「図説 大江戸捕物百科」P157より抜粋)

 「波にきらめく稲妻の白刃に脅す人殺し…」のセリフから、彼が殺人を犯したことは間違いなさそうですが、おそらく(彼の盗んだ)船の持ち主か、漁師の親分にあたる人を殺してしまったのではないかと思われます。

 とりあえず、あんまり深入りしたくない領域ですね。

<関連記事>白川夜舟

[参考文献]


kabuki3.jpg
『季刊雑誌 歌舞伎第三号』松竹株式会社(昭和44年1月)

9501p.jpg
平成7年1月歌舞伎座パンフレット『松竹百年 寿 初春大歌舞伎』

rekishi.jpg『歴史読本 昭和五十五年九月号特集 大江戸怪盗伝』・新人物往来社(昭和55年)

ビバ!江戸/江戸の刑罰
posted by fuji_nishi. at 00:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 南郷力丸
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