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【中古】太陽 1979年12月号 200号 特集:占い ほんとと嘘 [雑誌] / 平凡社[棚番-CG] - ブックスエーツー商品センター
[感想]
今から46年ほど昔の雑誌ですが、個人的には五味康祐氏の「歴史上の女を観る」という特集が興味深かったです。
五味先生が歴史上の有名人女性の手相を想像し、当代きっての有名人男性とのマッチングを考察(北条政子✖️米長邦雄、淀君✖️田中角栄、小野小町✖️五木寛之、春日局✖️長嶋茂雄、江島✖️森進一、山内一豊の妻✖️河野洋平、高橋おでん✖️大場政男、桂昌院<五代将軍 徳川綱吉の母>✖️堤義明、与謝野晶子✖️田中小実昌、細川ガラシャ✖️江川卓)しているのですが、それぞれ別にパートナーがいようがお構いなし。
そもそも時空を超えた相性診断なんてクレイジー…いえ、なかなかぶっ飛んだ企画ですネ!それとも五味先生がフリーダムなお人柄なだけ?(編集後記を読むと、想像上の手相を多数イラストに描き起こした人のご苦労が偲ばれます。)
それ以外では加藤大岳氏に浅野八郎氏、高木彬光氏が占いの解説をし、松本清張自ら千葉県館山市の安房神社に出向いて、粥占の本気取材していたり、連載小説には遠藤周作氏、占いをテーマにした短編小説には阿刀田高氏、コラムには池波正太郎氏のグルメ訪問記に澁澤龍彦氏、東海林さだお氏がなんとローストビーフに挑戦するなど実に豪華な執筆陣です!
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当然、世相を占う箇所もあり、来年(1980年)のことを占っていて、当たっていたと思うのは占星術のルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ氏の「大平政権はそれほど強力なものではありません。影の人物の意向に大きな影響をうけるでしょう。」、新宿の母こと栗原すみ子氏の「大平さんの任期は1期限り」、ジプシー占いの川上天眼子氏(長嶋巨人は来年も優勝できない→80年は広島東洋カープが優勝)と、銭天牛(来年は原敬が暗殺された大正10年と同じ星回りで政財界に大波乱が起こる)ですかね。
そして阿刀田高氏の小説の末尾に、占いの本質に迫る記述がありました。
" 二十世紀にあっては、人はかならずしも占いの的中することを期待していない。また物語の主人公がいつも家康やクリストフであることを望まない。
ちっぽけではあるが、かけがえのない自分自身の物語をだれかに語ってもらいたい、それが占いのーー少なくとも現代における効能ではあるまいか。"
(『太陽』1979年12月号 創刊二〇〇号記念特大号 特集小説「早すぎた預言者」阿刀田 高/著 p144より引用)
たしかに占いの的中率よりも、「自分の言ってほしいこと」だけ求めている人が多いですよね。特に占いヘビーユーザーは、その傾向が顕著な気がします。下手に「現実」を突きつけようものなら烈火の如く怒り、自分の満足する結果が出るまで粘り続けるのは、おそらく「占い=夢やファンタジーを買っている」感覚なんだろうな。
それはイタコの口寄せや宗教にも言えることで、「自分の見たいこと(信じたいこと)」だけしか信じない人達のニーズがあるのでしょう。
私が批判している某宗教もそんな感じで、おそらく霊能者は「信者が喜びそうなこと」を、悪びれもせずテキトーに言ってるだけなんでしょうね。
亡くなった父の初恋の相手が母で、運命的なご縁だったと思わせようとしてきたり、いかにもメロドラマ好きな主婦層が喜びそうな、ロマンチックな内容です。しかし残念ながら、私達ら家族が求めているのは「ファンタジーな世界に住む父」ではありません。
霊能者が示す家族の霊はいつも、生前の家族とは別人格の「真っ赤な偽物」です。占いも宗教もニーズを見誤ると、このように相手を冒涜することになります。
お告げの内容を丸ごと信じるのではなく、少しは自分の頭で考え、疑問を持つことが大事なのだと思いました。
占いは自分の適性やタイミングを知る「きっかけ」に過ぎません。そもそも努力の方向性が間違っていたら元も子もないので、より自分に合った、誰かの妨害が入らない分野を見つけ、行動していかないと、良い結果にならないと思います。
