2005年08月04日

庚申

 今日は暦の上では庚申(かのえ さる)の日らしいですね。
天下の大泥棒、石川五右衛門や鼠小僧が庚申の日に生まれたことから、この日(の宵)に生まれた子供は「大泥棒」になるという、俗信が江戸時代にはあったそうです。

 幕末期に生まれた夏目漱石(1867〜1916)もこの日に生まれたせいで、幼い頃は金之助と名づけられ、養子に行かされ(後に復籍)たり、(当時は天然痘の流行もあったせいもあるのでしょうが)何度も引っ越しを余儀なくさせられたりと、(親が)この俗信というか迷信に振り回されたっぽいですね。

 まあ、当時は河竹黙阿弥の書いた歌舞伎「三人吉三」(初演1860年が庚申の年だった)や、「白浪五人男」(初演1862年)が絶大な人気があって、その影響も多少はあったのかもしれません。
(最後の方の文章は私の口から出任せ、「話半分」に聞いておいてください。)

 それから江戸時代には庚申待なる行事があったそうで、陰暦の庚申の夜に寝てしまうと、体の中から「三尸(さんし)の虫」が出て、天上界の神にその人間の行いを洗いざらい話してしまい、その行いによっては寿命を縮められてしまうので、とにかくこの日は帝釈天や青面金剛を祀ったり、猿田彦神社にお参りしたりと、夜通し起きていなければならなかったそうです。

koushinto.jpg青面金剛

 そんな訳で、この日は(みんなが起きているから)「泥棒の休日」だったそうです。休日だからといって、おとなしく家でゴロゴロしている訳でもなく、徹夜で賭け事をしている泥棒も多かったようですが。

 とりあえず白浪物では「庚申」がキーワードになっていることが多いです。
t_thum.gif実は『白浪五人男』でも、「(稲瀬川)勢揃い」のツラネの場面で、忠信利平の「行く先つまる春の夜の、鐘も七つ六浦川(むつらがわ)というセリフの中に、「申」が隠れているんですねぇ。

 「鐘七つ」が「4時」を指すのと同時に、「申の刻」(と言っても、夕方の4時の方だけど。セリフの鐘七つ・午前4時は「虎の刻」でした。)を指していることを知ったのは、つい最近のことです。

posted by fuji_nishi. at 18:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 忠信利平
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