2005年11月04日

イナセな兄貴

nango.gif

 弁天小僧の兄貴的な存在です。「浜松屋」の場面で、正体を見破られた弁天小僧が自分の素性を語ったその後で、

「その相摺(あいず)りの尻押しは、富士見の間から向うに見る大磯小磯小田原かけ、生れが漁師で浪の上、沖にかかった元船へその船玉の毒賽をポンと打ち込む捨て錨(いかり)。船丁半の側中を引き浚(ひきさら)ってくるかすり取り、板子一枚その下は地獄と名によぶ暗闇も、明るくなって度胸が座り、櫓(ろ)の押し借りやぶったくり、船足重き兇(きょう)状に昨日は東今日は西、居処(いどころ)定めぬ南郷力丸。面ぁ見知って貰いてえ。」と自己紹介(?)しているように、「大磯の漁師町出身」説がますます濃厚ですね。

 年齢はおそらく18〜20歳そこそこぐらいですかねぇ?

 いつも弁天小僧とつるんで悪さをしていたり、「浜松屋」で弁天小僧と退場するシーンで、自分達の着てきた衣裳の一切合切を、大小の刀にくくりつけた荷物を、次の坊主(頭の人。按摩さん)が来るまで交替で持つ「坊主持ち」hikkomi.jpg
という遊びを無邪気に提案するあたり、弁天小僧(15〜17歳)と年齢はそう変わらないんじゃないかなぁ?せいぜい年が離れていたとしても、今の大学4年生(22〜23歳)ぐらいまででしょう。26〜27歳以上だとしたら、やってることが幼すぎてちょっとキツイですよね。
___________


<関連記事>
毒賽(どくさい)の賽

[参考文献]


kabuki3.jpg
『季刊雑誌 歌舞伎第三号』松竹株式会社(昭和44年1月)P139参照

posted by fuji_nishi. at 13:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 南郷力丸
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