南郷力丸は、ブルーグレー系の羽織を着ています。江戸時代、武士の羽織の裏地に浅葱色の木綿が使われたことから、「浅葱色=武士」を象徴するようになり、遊里では(まだ遊び慣れていないくせに通ぶって粋がっている江戸詰<=単身赴任で地方から江戸に出張で来ている>の武士が多かったことから)「野暮な田舎者」のことを*「浅葱裏」とあざけっていたようです。
ちなみに浅葱(あさぎ)色とは、緑がかった薄い藍色(薄い青緑色)のことです。
参考サイト
・浅葱色-Wikipedia
・浅葱色とは-コトバンク
ちなみに「浜松屋」の南郷力丸の衣装は、以下の通りです。[注:『季刊雑誌 歌舞伎第三号』松竹株式会社(昭和44年1月)参照]
【髪形】
・袋附若党
後にガッタリ(崩れ髪の鬘)
【着物】
・藍銘仙小弁慶着付(藍色の銘仙・小弁慶格子の着物の着付)
・茶小倉袴(茶色の小倉袴)
・木綿カツオ縞割羽織(木綿製のカツオ縞<縦じまの部分がグラデーションになっている>のスリットの入った羽織)。
下着:むきみ絞り襦袢
【小道具】
・銅金大小(日本刀)。
・叺(かます・中身の入った袋の意)莨(たばこ)入。
【履物】福草履
<関連記事>
「浜松屋」
日本駄右衛門
「浜松屋」での日本駄右衛門の衣装
弁天小僧
「浜松屋」の場面での弁天小僧の衣装
江戸好みの配色?
南郷力丸
若党
一見、地味な役どころ
野暮
浜松屋幸兵衛
浜松屋幸兵衛の衣装
宗之助
浜松屋宗之助の衣装
鳶頭・清次
鳶頭 清次の衣装
◆クイズ2 揃いの着物の使用目的
◆揃いの友禅の着物
◆志ら浪の傘
<余談>
*今でもサラリーマンのスーツがダークカラー(黒・紺・グレー)が主流だったり、就職活動中の女子学生のスーツが黒一辺倒だったり、はたまた世の中には「お入学用の(親子)面接スーツ」なるものが存在するように、結局みんな「保守的」に流れてしまうのは仕方ない一面もありますよね。
【三越伊勢丹】面接のお洋服と雑貨
「無個性」だの、「ダサい」と揶揄されようが、実際には「無難な(リクルート)スーツ」しか売っていないし、採用する方も奇天烈な外見の人物を採用しないんだから、「それを着るしかない」現状をまるで分かっちゃいねぇな!
(まぁ、就職氷河期にも拘わらず大手民放の女子アナになった同学年の小学校時代の知人は、面接時に白いスーツを着ていたようですが。ただし彼女の場合、マスコミという派手な業界にふさわしい、美人で高学歴のお嬢様だから採用されたという、非常に特殊な例だと思います。)
<参考文献>
